自由な暮らしを定義するのは本当に難しいことであります。
W.G.ヒルという投資家が提唱したライフスタイルは自由を求める若者の間で常に注目を集めています。
「パーマネントトラベラー」は特定の国に定住せず、世界中を旅しながら生活を送る新しいライフスタイルを実践しています。
本記事では、パーマネントトラベラーの魅力や生活スタイル、実際になるためのステップについて詳しく解説します。
Contents
パーマネントトラベラーとノマドワーカー
現代ではノマドワーカーという言葉があるように、パーマネントトラベラーとなるのは、そこまで難しくなくなりました。
PC一本で暮らしの生計を立てる・・・というのは、21世紀はじめから流行り始め、2010年代には旅行の頂点となりました。
現在ではYoutuberをはじめとした多くの方がノマドワーカーとして生計を立てているのかもしれません。
パーマネントトラベラーの概念は、歴史的には貿易商や探検家などに見られるライフスタイルから発展しました。
彼らは定住地を持たず、ビジネスや冒険のために世界中を移動していました。
いつ頃はじまったの?
パーマネントトラベラーのアイデアは、投資家兼作家のW.G.ヒル(William G. Hill)によって1980年代から1990年代にかけて広まりました。
ヒルは、世界中を旅しながら特定の国に定住しないことで税制を回避し、自由なライフスタイルを送ることを推奨する一連の本を執筆しました。
まだインターネットが当たり前ではない時代のお話ですので、非常に興味深いですよね。
実は今日のパーマネントトラベラーは、デジタルノマド生活と重なる部分もあるのですが、異なる点も多いです。
デジタルノマドが一時的な移動を繰り返すのに対し、パーマネントトラベラーは完全に定住地を持たない生活を送ります。
法的背景としては、税制やビザの問題が重要な要素となります。
マイレージ、マイライフという映画などはパーマネントトラベラーの核心をついているのかもしれません。
超能力主義?!
パーマネントトラベラーの生活は、柔軟性と自由が最大の特徴です。彼らは仕事や生活の拠点を固定せず、必要に応じて移動します。
そのためには、高い自己管理能力と適応力が求められます。また、旅行中に役立つツールやスキル(例
えば、多言語対応やリモートワークの技術)も重要です。
各国の税法と向き合いながら、パーマネントトラベラーは合法的な税制回避を行います。例えば、居住地を複数の国に分散することで、一国の税制に縛られないようにすることが一般的です。
メリット | デメリット |
---|---|
自由と柔軟性:固定の住居に縛られないため、自由に移動できる。 | 法的リスクと不安定さ:ビザや税制の問題で常にリスクが伴う。 |
文化的な体験の豊富さ:様々な国や地域の文化を直接体験できる。 | 社会的な繋がりの希薄化:定住しないため、深い人間関係を築きにくい。 |
コスト削減:一部の国では生活コストが低いため、経済的に有利。 | 安定した医療や社会保障の欠如:安定した医療や社会保障が得られないことがある。 |
ノマドワーカーとのバランス
現代ではノマドワーカー的な感覚を持てばそこまで難易度は高くなく、実践可能なライフスタイルとなります。
ポルトガルはヨーロッパ各地からもノマドワーク、ノマド滞在に熱烈な視線を受け続けている場所。
筆者も何人かヨーロッパの友人がいますが、みんな口を揃えてポルトガルはいいところといっています。
スペインに滞在するのにポルトガルのビザを取得したりもしますし、物価も安く、料理が美味しい。
国名 | 公用語 | おすすめの理由 |
---|---|---|
ポルトガル | ポルトガル語 | ビザ取得が比較的簡単で、デジタルノマド向けの環境が整っている。リスボンやポルトなどの都市は高品質な生活を提供し、低コストで生活できる。 |
タイ | タイ語 | 生活コストが非常に低く、バンコクやチェンマイなどの都市には多くのコワーキングスペースがある。また、外国人に対して友好的な文化がある。 |
エストニア | エストニア語 | デジタルノマド向けに「e-Residency」プログラムを提供し、簡単にビジネスを始められる。ITインフラが整っており、オンラインビジネスに最適。 |
メキシコ | スペイン語 | 低コストで生活でき、ビザが取りやすい。特にプラヤ・デル・カルメンやメキシコシティは、デジタルノマドに人気の場所。 |
ジョージア | ジョージア語 | 12ヶ月間のノマドビザがあり、外国人に対して税制優遇措置がある。生活コストが低く、美しい自然と豊かな文化が魅力。 |
日本人のパスポートが優遇される場合もあります。
ジョージアなどはその典型例。
ただしその場合パーマネントトラベラーの定義からは外れます。
もう一つはロングイヤービエンという場所があります。
ロングイヤービエン(Longyearbyen)
は、ノルウェー領スヴァールバル諸島のスピッツベルゲン島に位置する町で、地球上で最も北にある恒久的に住民がいる集落の一つです。
この場所はそのユニークな環境と生活条件から、特に冒険好きや自然愛好家に人気があります。以下に、ロングイヤービエンについて詳しく解説します。
基本情報
- 位置: スヴァールバル諸島、スピッツベルゲン島
- 緯度: 約78度13分北
- 人口: 約2000人(2021年時点)
- 公用語: ノルウェー語
歴史
ロングイヤービエンは、アメリカの炭鉱会社社長ジョン・マール・ロングイヤーによって1906年に設立されました。彼の名前にちなんで町は命名されました。炭鉱業は町の主要な経済活動でしたが、近年では観光業や研究活動が主要な産業となっています。
自然環境
ロングイヤービエンは北極圏に位置しており、極夜と白夜が経験できます。冬には太陽が昇らない極夜が続き、夏には太陽が沈まない白夜が続きます。この極端な環境は訪れる人々に特別な体験を提供します。
気候
スヴァールバル諸島の気候は、寒冷で厳しいものの、北大西洋海流の影響で比較的温和です。冬の平均気温は-15度から-20度、夏の平均気温は5度から10度です。
観光スポット
- スヴァールバル博物館: 地域の歴史、文化、自然環境について学べる場所です。
- シードバンク: 世界中の種子を保存するための施設で、「地球の種子の方舟」とも呼ばれます。
- オーロラ観測: 冬季には美しいオーロラが観測でき、多くの観光客が訪れます。
- 犬ぞり体験: 雪原を犬ぞりで駆け抜ける体験は、観光客に人気があります。
生活とインフラ
ロングイヤービエンには、学校、病院、ショッピングセンター、レストラン、ホテルなどの基本的なインフラが整っています。厳しい自然環境にもかかわらず、住民は豊かな生活を送っています。
特記事項
- 野生動物: シロクマを含む多くの野生動物が生息しており、住民や観光客は注意が必要です。
- 移住と就労: ノルウェー国民以外の人々も比較的簡単に移住や就労が可能ですが、厳しい環境に適応するための準備が求められます。
- 国際研究: ロングイヤービエンは北極研究の重要な拠点であり、多くの国際的な研究プロジェクトが行われています。