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謎めいた発明家、ジョン・アーネスト・ウォレル・キーリー
ジョン・アーネスト・ウォレル・キーリー(John Ernst Worrell Keely-1837年9月3日 – 1898年11月18日)は、19世紀アメリカの発明家であり、音響エネルギーや振動力学の研究に生涯を捧げました。
彼は「振動エネルギー」という新たな分野を開拓し、物質の共鳴や音波が持つ力を動力源として利用できると信じていました。
キーリーはその理論を元に、数々の実験と発明を行い、なかでも「キーリーモーター」は彼の革新的な考え方を象徴する装置でした。
この記事ではキーリーの生涯と研究、そして、彼の提唱した369の謎に数々の参考文献をもとに迫りたいと思います。
- Wikipedia: 彼の生涯や発明、詐欺の詳細について包括的に解説しています。
- Encyclopedia Britannica: 彼の経歴や業績についての要約が掲載されています。
- Rex Research: 彼の「エーテル発生器」や関連する特許、写真などの資料が集められています。
- Sympathetic Vibratory Physics: 彼の「共鳴振動物理学」に関する情報が掲載されています。
- Encyclopedia.com: 彼の生涯や発明に関する要約が提供されています。
- National Endowment for the Humanities: 彼の「エーテルフォースマシン」に関する記事が掲載されています。
- Project Gutenberg: 彼の発明や発見に関する書籍が公開されています。
- Geekslope: 彼の「キーリーマシン」に関する記事が掲載されています。
彼の人生
ジョン・アーネスト・ウォレル・キーリー(1837年 – 1898年)は、19世紀アメリカの発明家であり、特に「振動共鳴」や「エーテルエネルギー」による新たな動力源の発見を主張したことで注目を集めました。
彼はフィラデルフィアの自宅に研究所を構え、1872年に音叉の振動を利用した機械のデモンストレーションを行い、これが未知のエネルギーを発生させるとしました。
彼はこの「エーテルエネルギー」が水と空気の分子間に存在する力であり、それを利用してエネルギーを引き出せると主張しました。
当時の科学者や実業家の中には、彼の理論と発明に可能性を見出し、彼のプロジェクトに投資する人々もいました。
その中には著名な実業家ジョン・ジェイコブ・アスター4世も含まれ、キーリー・モーター・カンパニーという企業も設立されました。この企業はキーリーの発明を商品化しようとしましたが、実用化には至らず、キーリーは自身の理論の詳細な説明を避け続けました。
キーリーの研究と発明については、その真偽や実用性に関して現代まで議論が続いています。
彼の没後、研究室には複雑な機械や装置が残されていましたが、それらが本当に「エーテルエネルギー」を生み出していたかは未だに確認されていません。
一部の学者や科学史家は、キーリーの発明は彼の信念によるもので、詐欺ではなかったとする一方、別の視点からは疑似科学であったとする意見もあります。
キーリーの理論と369の法則
キーリーの理論は、すべての物質が固有の振動数を持ち、それがエネルギーを蓄えたり、放出したりする仕組みであるとする「振動エネルギー」の概念に基づいています。
彼は、音波や振動を使って物質に共鳴を引き起こし、その結果、エネルギーを得られると考えました。
この理論により、彼は物質を電気や蒸気などのエネルギー源に依存せず、自然界の音波や振動を活用して動力を生み出す可能性を探りました。
369の法則と宇宙の謎
キーリーが「369の法則」と呼んだ理論は、3、6、9という数字に特別な意味があるとするもので、これらの数字が宇宙のエネルギーや振動の鍵を握っていると考えました。
彼は、3、6、9がエネルギー循環や振動の中で重要な役割を果たし、これを使うことで物質や空間に潜在するエネルギーを取り出せると主張しました。
特に、「369の法則」は後にニコラ・テスラも注目し、彼の研究にも非常に強い影響を与えたと言われています。
ニコラ・テスラは「もしあなたが369の法則を知ることができたら、それは宇宙のすべてを知るカギになる」という有名な言葉を残しているとされています。
しかし、この発言自体は、彼が残したという証拠もありませんし、直筆のメモも残っていません。
証拠がないので、都市伝説的に語り伝えられていたわけですが、テスラが3という数字に非常に強いこだわりを持っていたことは事実様々なエピソードとして伝えられています。
実際に369の法則はキーリーとの関連の方が強いのが事実。
キーリーは、古代の人々が使ったテクノロジーである、物体の空中浮遊などを一部再現していたとも伝えれらています。
ちなみにキーリーはテスラよりも17歳年上であり、当時キーリーモーターカンパニーには資産家や投資家から莫大な資金が集まっていたともいわれています。
369の発見と登場
どうしてもニコラ・テスラのイメージが強い369の法則ですが、初めて世に登場したのが、1893年にキーリーのパトロンであった、クララ・ジェサップ・ブルーム・フィールドムーアが執筆した、キーリーと彼の発見の中でした。
この法則に則り重力を制御できることを発見したということでありました。
具体的には3:9の比率で振動を制御することで、引力を生み出し、6:9が半重力を生み出すというものでした。
この369という数字はのちにニコラ・テスラにも影響を与えていたことは言うまでもありません。
369の研究者
テスラは有名ですが、他にもエドガー・L・ホーリングスヘッド博士は、ジョン・キーリーの「3:6:9の秘密」に関心を寄せ、研究を行っていました。
彼は、電子の回転速度が物質の重量を決定し、オド光線を用いてその回転を制御できると考えました。
また、3:6:9の法則を通じて引力と斥力が生成されると主張し、キーリーの音波を用いた重力制御の成功にも注目していました。
ある程度の制御はできていた、ある程度とは、金属物体を20%軽くしたり重くしたりといったことを可能にしていたと記録されています。
Edgar L. Hollingshead(エドガー・L・ホーリングスヘッド)は、19世紀末から20世紀初頭にかけて活動したアメリカのエンジニア兼発明家で、特に「オディック・レイ(Odic Ray)」の発見で知られています。
彼は、宇宙のすべての物質は単一の物質が異なる速度で運動することで形成されていると主張し、重力、磁力、電気などの力もこの運動の結果であると提唱しました。
- Kook Science: 彼の生涯や業績、オディック・レイに関する詳細な情報が掲載されています。
- Sympathetic Vibratory Physics: 彼の理論や発明に関する情報がまとめられています。
- Google Patents: 彼の特許に関する情報が閲覧できます。
キーリーモーターとそのメカニズムの謎
キーリーの代表的な発明である「キーリーモーター」は、振動エネルギーを利用する装置とされています。
彼はこのモーターが自然の振動や音波の力によって動作し、外部からエネルギーを供給することなく動力を生成すると説明しました。
しかし、キーリーモーターの詳細な設計や内部構造は極秘にされており、その動作の具体的な仕組みは資金調達をした出資者に対しても明らかにしませんでした。
動作実験と疑念
キーリーは多くのデモンストレーションを行い、特定の周波数の音波や振動で金属球を動かしたり、重い物体を持ち上げることができると示しました。
しかし、その場で見た人々からは賛否両論が起こり、実際の実験が真にエネルギーを生成しているのか、あるいは巧妙なトリックであるのかを巡って議論が沸き起こりました。
詐欺疑惑と批判
実際キーリーは一部から詐欺師と批判されることもありました。
彼は装置の構造を公開せず、また実際に装置が動く仕組みについても明確に説明しなかったため、特に科学界からは強い疑念の目が向けられました。
キーリー自身も反論を試みましたが、装置の具体的な仕組みについて公開することはなく、生涯にわたって秘密にされました。
現代科学における再評価と369の法則の影響
音響力学と量子物理学
キーリーの研究分野である音響力学や振動エネルギーの理論は、現代の量子物理学やエネルギー物理学においても再評価されています。
特に、物質の共鳴や周波数がエネルギーを生むメカニズムについての研究は、ナノテクノロジーや医療の分野でも重要な役割を果たしています。
369の法則とエネルギー循環の研究
キーリーの369の法則は、現代においても数多くのエネルギー理論に影響を与えています。
3、6、9の組み合わせは、フラクタル構造やエネルギーのパターンに関する研究においても重要なテーマとされており、宇宙のエネルギー循環を解き明かす鍵の一つとされています。
369の法則が現代の科学においても有用な理論として応用されていることは、キーリーが宇宙のエネルギーの本質を理解していた可能性を示唆しています。
キーリーの遺産と未来の可能性
ジョン・アーネスト・ウォレル・キーリーは、振動エネルギーと音響力学の先駆者として、当時の科学界で異端視されながらも、新しいエネルギー源を探求しました。
彼の369の法則は、宇宙のエネルギーの秘密を解き明かすヒントとされ、現代でも研究が続けられています。
彼の理論や発明が再評価され、未来のエネルギー技術に新たなインスピレーションを与える可能性は、今後も期待されるでしょう。
やはり個人的にいつも思うこと、それが、科学信仰の方は科学的根拠を求めるということ。
当たり前でしょうか?
筆者は当たり前とは思いません。
例えばイエスキリストが触るだけでたくさんの人の病を治したという現象。
科学信仰者は科学的な根拠を求めるでしょう。
しかし、イエスは科学信仰者に科学的根拠を提示する立場にはありません。
科学的根拠が必要な科学信仰者が自ら根拠を証明し、提示すればいいだけのことではないでしょうか?
キーリー博士の現象も然りです。
キーリー博士は根拠も再現性も提示する立場にないわけです。
科学を信仰するものが自身の信じる道に沿って証明すればいいだけのお話なのです。
できれば、、、の話ですが。
人類の科学が証明できる現象はこの宇宙の中のわずかな現象にしかすぎません。
それ以外をなかったことのようにする、また、証明できないものは存在しないとする傾向は傲慢であると、、、思いませんか?
オーディック光線について
私は、宇宙は、その多様な現象とともに、2 つの原始的な力の原理によって創造され、継続的に運動しているという、証明可能な命題に到達しました。
事実は、1 つの物質と 1 つの動的エネルギーが、他のすべてのものを説明できるということです。
1つの動的エネルギーによって作用された 1つの物質は、あらゆる形態の物質を生み出します。
さまざまな程度の原始的な力の作用により、物質はさまざまな形態をとります。
すべての物理的要素は、1 つの物質の原子および電子構成の速度と特性の程度が異なります。
同様に、いわゆる自然法則、重力、磁気、電気、光、熱、音、凝集力はすべて、実際には 1 つの物質がさまざまな速度で運動しているものです。
何かが動いていない限り、力というものを想像することはできません。
もし何かが動いているとしたら、それは何らかの形の物質でなければならず、必ずしも物質である必要はありません。
力の体を形成するこの物質は、宇宙全体のすべての物質を支配する同じ原理によって支配され、制御されているに違いありません。
電気のアンペア数のような力の体を形成する物質は、固体の分子に対応する力の渦で構成されているに違いありません。
重要な違いは、電気のアンペア数における力の渦を構成する粒子の速度は、物質の分子を形成する粒子または原子の場合よりも、その微小な軌道を無限に速い速度で移動しているということです。
したがって、科学者がすべての物質は分子、原子、電子と呼ばれる微小な力の渦で構成されていると言うとき、それは真実に違いありません。
これらの力の渦は太陽系と完全に一致することが証明されており、粒子が回転する軌道または円は非常に小さく、速度は非常に速いため、物質は人間の感覚では固体として現れます。
すべての物質は一つの同じ物質から作られていること、物質の性質の見かけ上の違いは物理的要素の違いによるものではなく、一つの物質の原子および電子形成の速度と極性の違いだけによるものであることが証明されています。
すべての分子には、正、負、優勢と呼ばれる 3 つのエネルギー相があります。
これらは、次のようにエネルギーを表します。
正は硬さを与え、負は凝固を与え、優勢は物質に強度を与えます。
その重さは、物質の原子速度が重力の流れまたは引力に対して設定する抵抗によって生じ、速度が増加すると重さは軽減されます。
引用:エドガー・L・ホリングスヘッド
エドガー・L・ホリングスヘッド博士は、1920年代に「オディック光線」と呼ばれる特殊な放射線を発見したと主張し、これが科学界や一般に大きな反響を呼びました。
彼はこの光線を用いることで、重力を克服し、物質の重量を極端に軽くできると述べ、飛行船の浮上や重力の反転、そしてがんを含む様々な病気の治療法としての可能性を唱えていました。
また、オディック光線は、X線と同様に固体鉛や鋼鉄を通して写真を撮る能力がありながらも、より安全であるとし、多くの医師を説得し資金提供を得ていました。
この光線に対する批判も存在し、著名な科学者であるマウント・ウィルソン天文台のJAアンダーソン博士とカリフォルニア工科大学の電気工学教授RWソレンソンがホリングスヘッドの主張に反論しました。
アンダーソン博士はホリングスヘッドの研究所で彼の実験を確認しようとしましたが、ホリングスヘッドが持参した乾板を使った際には、何も写らなかったと報告されています。
こうしたことから、ホリングスヘッドの主張は疑わしいものとされ、彼の研究は詐欺であると認定されました。
その後、ホリングスヘッドは重力に逆らう実験や新しい医療技術の可能性をうたって講演を行い、資金を募り続けましたが、彼の発見が実証されることはありませんでした。
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