「こんなふうになったらいいな」と願いを思い描いた直後、ふと「でも、まだ叶っていないんだよね」と我に返ってしまう。
その一瞬、せっかく描いた場面が遠のいて、心がつんと冷たくなる。
そんな経験はありませんか。
この「まだ叶っていない」と感じる心の動きは、ただの気分の落ち込みではありません。
いま目の前で上演されている演目を、そのまま次の瞬間へとつなげてしまう力を持っています。
思考は、いまこの瞬間にあなたが何を感じているかによって、次の場面を選び取っていきます。
「叶っていない」と感じているとき、現実はその演目を忠実に続けるのです。
でも、その仕組みは逆にも働きます。
「すでに叶った」を感じたとき、スイッチはそちらへと音もなく切り替わります。
そしてある日、現実のほうから幕が上がるように、あなたの望んだ場面がやってくるのです。
今日は、そのスイッチを「頭で考える」のではなく「体で知る」ことで動かす、五感のコツをお伝えします。
頭の中だけでは、場面は変わらない
「叶った自分」を想像してみる。
思い描く。
多くの方にとって、それはもう日課になっているかもしれません。
けれど、頭の中だけで描いたイメージは、どこか他人事のように感じられて、現実味をどうしても持てません。
まるで遠くの舞台を客席から眺めているような感覚です。
スイッチが入るのは、そのイメージに五感がともなったとき。
目に見える色、耳に届く音、肌に触れる感触。
身体の感覚が加わることで、頭の中の「もしも」が、いまここで体が「知っている」ことに変わります。
知っている、と心が感じたとき、現実はその演目をレパートリーに加え始めます。
ここで、とても大切な「対の真実」をお伝えしておきます。
このスイッチは必ず働きます。
しかし、感じよう、リアルにしようと力めば力むほど、その働きはぴたりと止まってしまいます。
力みがスイッチを止めるのです。
だからこそ、これは修行ではなく、自分の感覚とのあそびです。
五感をひとつずつ、ただ感じてみる
では、どうやって五感で感じるのでしょうか。
難しく考える必要はありません。
ひとつずつ、そっと開いていくだけで十分です。
視覚。
あなたの望む場面で、最初に目に入るものはなんでしょうか。
朝のひかりの色、手にしているカップのかたち、誰かのほほえみ。
それを、映画を観るようにではなく、いまあなた自身の目で見ているように味わってみてください。
聴覚。
その場面では、どんな音が聞こえますか。
風の音、なつかしい声、自分の足音。
遠くからではなく、すぐそばで聞こえているように。
触覚。
指先に触れるものの手ざわり。
座っている椅子のあたたかさ。
手に持っているものの重み。
肌で感じてみてください。
嗅覚と味覚は、記憶に深くむすびつく感覚です。
朝のコーヒーの香り、雨あがりの空気、口のなかに広がる味。
それらが「これは、たしかにここにあるのだ」とあなたに知らせてくれます。
すべてを一度に感じようとしなくて大丈夫。
ひとつかふたつ、自然に思い浮かぶ感覚だけで、心のフィルターは少しずつ変わり始めます。
「うまく感じられない」を手放す
ここまで読んで、「やってみたけれど、うまく感じられなかった」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
それは当然のことです。
私たちは日々、いま目の前で上演されている演目にどっぷりと浸かっています。
そのなかで、まだ幕の上がっていない別の演目の感覚を味わうのは、慣れない楽器を手にしたばかりのときのようなものです。
大切なのは、できばえを評価しないこと。
ほんの一瞬でも、その感覚がちらりとよぎったなら、それだけでスイッチは動き始めています。
「リアルじゃない」と自分を責める力みこそが、スイッチを止めてしまうからです。
子どもの頃、ごっこ遊びに夢中になったことを思い出してみてください。
本当かどうかを気にせず、ただ「もしこうだったら、どんな感じかな」と好奇心で遊んでいたあの感覚。
そのゆるやかさこそが、思いがけず現実を動かす鍵になるのです。
知っていて、でも握りしめない。
そのバランスのなかに、スイッチはひそんでいます。
今日の小さな実践
今日、一日のどこかで、1分だけでかまいません。
あなたの望む場面を思い浮かべて、そのときに手に触れているものの感触だけを感じてみてください。
たったそれだけで、あなたの心のフィルターは少しずつ変わっていきます。
もし「そもそも、どんな言葉で望みを描けばいいのか」で迷われたことがあれば、以前お伝えした「望む未来を「宇宙に注文」する、やさしい言葉のつくり方」も、あわせて読んでみてください。願いを祈りから選択へと変える言葉のこつをまとめています。
また、タイミングを月の満ち欠けに合わせてみるのも、スイッチを感じやすくする小さな知恵です。「新月と満月、願いを動かす賢い使い方」では、月のリズムを味方につける方法をお伝えしています。よろしければ、そちらものぞいてみてくださいね。
毎日のなかで、ほんの少し視点を変えるヒントが欲しいときは、数秘で今日のあなたへのメッセージをのぞいてみませんか。