天使という名前。
西洋宗教学を学んでいなくても必ずどこかで名前は聞いたことがあるかと思います。
そして、それは良い存在、対になるのが悪魔であるという認識はほとんどの方にとっては共通認識なのではないでしょうか?
この記事を担当:音楽家 / 朝比奈幸太郎
1986年生まれ
音楽大学で民族音楽を研究。
卒業後ピアニストとして活動。
インプロビゼーション哲学の研究のため北欧スウェーデンへ。
ドイツケルンにて民族音楽研究家のAchim Tangと共同作品を制作しリリース。
ドイツでStephan Desire、日本で金田式DC録音の五島 昭彦氏から音響学を学ぶ。
録音エンジニアとして独立し、芸術工房Pinocoaを結成。
オーストリア、アルゼンチンなど国内外の様々なアーティストをプロデュース。
株式会社ジオセンスの小林一英氏よりC言語、村上アーカイブスの村上浩治氏より、写真と映像を学ぶ。
2023年からヒーリング音響を研究するCuranz Soundsを立ち上げる。
世界中に愛と調和の周波数を届けるため、癒しの音をCuranz Soundsにて発信中。
神様の御使
宗教学的にみたときには、天使というのは神様の使いで人間との交流を取り持つ存在であるとされることが一般的です。
古代ヘブライ語ではマレクという言い方で呼ばれていました。
マレクは直訳すると、メッセンジャーであり、現代語訳すると、「神の伝令」と訳されます。
ギリシャ語のアンゲロスも「代理人」「仲介者」という意味になります。
基本的に旧約聖書などに登場する天使たちも、神の言葉を届ける、神の意思を届ける役目でした。
天使は宇宙人説
これはかなり自然な説であると思います。
まず、そもそも人間が認知できる範囲というのはかなり狭いわけです。
時代背景からみる文化や価値観というのは、あまりにもちっぽけな概念であると言えます。
例えば織田信長にヘリコプターを見せたらどうでしょうか?
秀吉に飛行機。
なんでもいいですが、時代背景や価値観に合わないものの方がこの世には多いわけです。
以前友達の親戚の女の子、確か4歳か5歳だったかと思いますが、お母さんから「この子は写真撮られるのが好きでね」と聞いていたので、当時フォトグラファーもしていたものですから、写真撮ってあげようと、わざわざブローニーフィルムを取り出して、当時愛用していたローライフレックスに入れて撮ってあげたことがあったわけです。
すると、顔がこわばって、「写真撮るよ〜」といってもニコッともせず、「まあそりゃ知らん人に撮られるの嫌だよな〜怖いな〜ごめんよ〜」なんて言っていたら、最後にスマホでも撮っといたろ!とスマホを向けた途端に、満面の笑み+ポーズ+そして連続ポーズ!+最後に笑顔!のコンボが炸裂したわけです。
例え過去のものであっても、時代背景や文化、価値観に合わないものは意味がわからないというのが人間。
おそらく、デジタルネイティブ世代にオフラインでローライフレックス渡しても使えないでしょう。
使うためには他に物(フィルム)が必要で組み合わせないといけなくて、使えたと実感できるためには様々な手法(現像)が必要なオーパーツは古代の地球史を眺めると実にたくさんあることでしょう。
現代人のUFO感覚
1970年代後半から日本は空前のオカルトブームであり、TV番組でも80年代〜90年代後半にかけてUFOの議論や映像がたくさん流れていました。
そのため、なにやら高速で動く光の塊をみると、「UFOだ!」となるわけです。
ところが全く知識がない場合はどうでしょうか?
輪っかがあれば天使に見えるでしょうし、ましてやオーロラなんて神様に見えるかもしれません。
いろんな考え方がありますが、天使という存在、概念は宇宙人だったのではないか?と考える人は世界中にたくさんいるわけです。
ただし、仮に宇宙人だったとして、天使をマクロな概念で見た時には「高次元の存在」です。
高次元の存在だとして、神とは何か?というところになってくるかとは思いますが、少なくともUFOに乗れる、この物理次元を超越する存在であるということは、天使、宇宙人UFO、どんな呼び方でも要素とニュアンスは同義であると考えていいでしょう。
旧約聖書の天使と人間の接触エピソード
- 創世記
- 創世記16:7-12: 主の使いがハガルに現れ、彼女にイシュマエルの誕生を予告し、彼女を慰めます。
- 創世記18:1-15: アブラハムのもとに三人の男(そのうちの一人が天使)が現れ、サラの子供の誕生を告げます。
- 創世記19:1-22: ソドムの町でロトを救出するために天使が現れ、ロトとその家族を町から逃げるように指示します。
- 創世記21:17-19: 天使が再びハガルに現れ、イシュマエルを慰め、彼らを助けます。
- 創世記22:11-18: アブラハムがイサクを捧げようとした時、天使が彼を止め、祝福の約束を伝えます。
すべてが重要なエピソードではあるのですが、不思議なエピソードもあります。
アブラハムは三人の男に扮した天使を見て、すぐさま普通の旅人ではないと気が付きます。
エピソードをみてみましょう。
ある日、彼は暑さの中でテントの入り口に座っていました。
そのとき、主が彼に現れました。
アブラハムが目を上げると、三人の男が彼の前に立っていました。
アブラハムはすぐに彼らに駆け寄り、地にひれ伏しました。
アブラハムは言いました:「わが主よ、もし私があなたのお気に入りであれば、どうか私のもとにとどまってください。少しの水を取ってきますので、あなた方の足を洗ってください。そして、この木の下で休んでください。私は少しのパンを取ってきますので、あなた方の心を慰めてください。その後、旅を続けてください。」
(三人の男であると書かれていますが、なぜかアブラハムが主(の使い)であることを即座に認識したのです)
三人の男はこれを承諾しました。
アブラハムは急いでテントに戻り、サラに三セアの上等な粉を取り、パンを作るように指示しました。
そして、自分で牛の子を取り、それを料理してもらいました。
アブラハムは彼らに食事を提供し、彼らが食べる間、木の下に立っていました。
一人の男が言いました:「あなたの妻サラはどこにいますか?」アブラハムは答えました:「ここ、テントの中にいます。」
その男は言いました:「来年のこの時期に、私は必ずあなたのところに戻ってきます。その時、あなたの妻サラには男の子がいます。」
サラはテントの入り口でこれを聞いていました。
彼女は年を取り、子供を持つことができない年齢でした。
彼女は心の中で笑い、「私がこの年になって喜びを持つことができるのか?私の夫も年老いているのに」と思いました。
主はアブラハムに言いました:「サラがなぜ笑ったのか?私が言ったことが本当に起こると信じないのか?主に不可能なことがあるだろうか?来年のこの時期に、私は戻ってきます。その時、サラには男の子がいます。」
サラは恐れて嘘をつきました:「私は笑っていません。」しかし、主は言いました:「いいえ、あなたは笑いました。」
アブラハムが天使であると確信した理由
聖書の記述では、アブラハムが一目見ただけで彼らが天使であると確信したとは明確に示されていません。しかし、以下の理由から彼が彼らを特別な存在として認識したと考えられます。
- 神聖な訪問: 創世記18:1では「主がアブラハムに現れた」と記されています。この文脈から、アブラハムは訪問者が単なる人間ではなく、神聖な存在であることを直感的に理解した可能性があります。
- アブラハムの行動: アブラハムはすぐに彼らに駆け寄り、地にひれ伏しました。これは古代の中東文化では、特別な敬意を示す行動であり、彼が彼らを普通の旅人以上の存在と見なしたことを示しています。
- 訪問者の言葉と行動: 訪問者の一人が未来の出来事、すなわちサラの子供の誕生を予言しました。このような予言能力は神の使者に特有のものです。
- 出エジプト記
- 出エジプト記3:2: 燃える柴の中からモーセに現れ、彼に神の使命を告げる天使。
- 出エジプト記14:19: イスラエルの民をエジプトから導き出す際、彼らを守るために天使が先導します。
- 出エジプト記23:20-23: 神が天使を送り、イスラエルの民を約束の地へ導くと約束します。
- 士師記
- 士師記6:11-24: 主の使いがギデオンに現れ、彼にミディアン人からの救いの使命を告げます。
- 士師記13:3-21: 主の使いがマノアの妻に現れ、サムソンの誕生を予告し、彼の生涯の使命を伝えます。
- ダニエル書
- ダニエル書3:28: 火の炉の中でネブカドネザル王に見える第四の人物が天使であり、シャデラク、メシャク、アベデネゴを救います。
- ダニエル書6:22: ライオンの穴でダニエルを救うために天使が口を閉じさせます。
新約聖書の天使と人間の接触エピソード
- マタイの福音書
- マタイ1:20-24: ヨセフに夢の中で現れ、マリアの妊娠が聖霊によるものであることを告げる天使。
- マタイ2:13-23: ヨセフに夢の中で現れ、ヘロデの脅威から逃れるためにエジプトへ行くように告げる天使。その後、ヘロデの死後、再びヨセフに現れ、戻るように告げる。
- マタイ4:11: イエスの荒野での試練の後、天使が彼に仕える。
- マタイ28:2-7: 復活したイエスの墓で、マリアたちに現れ、イエスの復活を告げる天使。
- ルカの福音書
- ルカ1:11-20: ザカリヤに現れ、洗礼者ヨハネの誕生を告げる天使ガブリエル。
- ルカ1:26-38: ガブリエルがマリアに現れ、イエスの誕生を告げる。
- ルカ2:8-15: 羊飼いたちに現れ、イエスの誕生を知らせる天使。
- 使徒の働き
- 使徒8:26: ピリポに現れ、エチオピアの宦官に近づくよう告げる天使。
- 使徒10:3-7: コルネリウスに現れ、ペテロを呼ぶように指示する天使。
- 使徒12:7-11: ペテロを牢から救出する天使。
- 使徒27:23-24: パウロに現れ、嵐の中で安心させる天使。
- ヨハネの黙示録
- ヨハネの黙示録1:1: ヨハネに啓示を与える天使。
- ヨハネの黙示録5:11-12: 多くの天使が神を賛美。
- ヨハネの黙示録7:1-2: 四人の天使が地の四隅に立つ。
- ヨハネの黙示録8:2-6: 七つのラッパを持つ七人の天使。
- ヨハネの黙示録10:1-3: 力強い天使が小さな巻物を持つ。
- ヨハネの黙示録12:7-9: ミカエルとその天使たちが竜と戦う。
詳細な引用箇所
- マタイ1:20-24: 「ヨセフに夢の中で現れ、マリアの妊娠が聖霊によるものであることを告げる天使。」
- マタイ2:13-23: 「ヨセフに夢の中で現れ、ヘロデの脅威から逃れるためにエジプトへ行くように告げる天使。その後、ヘロデの死後、再びヨセフに現れ、戻るように告げる。」
- マタイ4:11: 「イエスの荒野での試練の後、天使が彼に仕える。」
- マタイ28:2-7: 「復活したイエスの墓で、マリアたちに現れ、イエスの復活を告げる天使。」
- ルカ1:11-20: 「ザカリヤに現れ、洗礼者ヨハネの誕生を告げる天使ガブリエル。」
- ルカ1:26-38: 「ガブリエルがマリアに現れ、イエスの誕生を告げる。」
- ルカ2:8-15: 「羊飼いたちに現れ、イエスの誕生を知らせる天使。」
- 使徒8:26: 「ピリポに現れ、エチオピアの宦官に近づくよう告げる天使。」
- 使徒10:3-7: 「コルネリウスに現れ、ペテロを呼ぶように指示する天使。」
- 使徒12:7-11: 「ペテロを牢から救出する天使。」
- 使徒27:23-24: 「パウロに現れ、嵐の中で安心させる天使。」
- ヨハネの黙示録1:1: 「ヨハネに啓示を与える天使。」
- ヨハネの黙示録5:11-12: 「多くの天使が神を賛美。」
- ヨハネの黙示録7:1-2: 「四人の天使が地の四隅に立つ。」
- ヨハネの黙示録8:2-6: 「七つのラッパを持つ七人の天使。」
- ヨハネの黙示録10:1-3: 「力強い天使が小さな巻物を持つ。」
- ヨハネの黙示録12:7-9: 「ミカエルとその天使たちが竜と戦う。」
これらのエピソードは、新約聖書において天使が神のメッセージを伝えたり、人々を導いたりする重要な場面です。