不成就日とは、旧暦の月ごとに決まる選日の一つで、何事も成就しないとされる凶日です。
結婚や開店など新しいことを始めるのには不向きですが、毎月3〜5日巡るため、すべてを避けるのは現実的ではありません。
気にしすぎず、自分の納得を優先するのが現代の賢いとらえ方です。
不成就日とは、どんな日なのか
不成就日(ふじょうじゅび、またはふじょうじゅにち)は、暦注のなかでも「選日(せんじつ)」と呼ばれるグループに属する日です。
選日とは、六曜(大安や仏滅など)とは別の体系で、十干十二支や旧暦の月日をもとに日々の吉凶を示す暦注のことを指します。
一粒万倍日や天赦日も同じ選日の仲間ですが、不成就日はそのなかでも「凶日」に位置づけられます。
名前のとおり「成就しない日」、つまり何かを始めても実を結びにくいとされる日です。
具体的には、結婚や入籍、開店、子どもの命名、引っ越し、契約ごと、芸事の開始など、あらゆる「新しいこと」を始めるのに不向きとされてきました。
その由来は、平安時代から江戸初期にかけて日本で使われていた中国由来の宣明暦(せんみょうれき)にさかのぼります。
ただし当時の公的な暦である貞享暦(じょうきょうれき)には記載がなく、江戸時代に民間で発行された暦に広く載るようになったと伝えられます。
科学的な根拠があるわけではなく、長い暮らしのなかで人々が大切にしてきた「日の選び方」の知恵として受け継がれてきたものです。
不成就日の決まり方
不成就日は、旧暦(太陰太陽暦)の月を基準に、次の日付が該当します。
旧暦1月・7月は3日、11日、19日、27日。 旧暦2月・8月は2日、10日、18日、26日。 旧暦3月・9月は1日、9日、17日、25日。 旧暦4月・10月は4日、12日、20日、28日。 旧暦5月・11月は5日、13日、21日、29日。 旧暦6月・12月は6日、14日、22日、30日。
6ヶ月でひと巡りするため、現在の暦(新暦)にあてはめると、毎月だいたい3〜5日ほどが不成就日になります。
年間で数えると約48日。
実に1年の1割以上が不成就日ということになり、すべてを避けようとすると、かえって日取りが難しくなるのも事実です。
不成就日に避けたほうがよいこと、気にしなくてよいこと
不成就日に「してはいけない」とされる代表的なことは、次のとおりです。
結婚式や入籍などの慶事、開店や開業・新規事業の開始、引っ越しや新居の契約、子どもの命名や出生届の提出、重要な契約ごと、願い事や祈願です。
ただし、これらはあくまで昔からの言い伝えであり、絶対のルールではありません。
とくに日常生活のなかで「いつも通りしていること」まで避ける必要はないとされています。
たとえば、家族との食事や友人とのお茶、普段の買い物などは、気にせず過ごしてかまいません。
また、お祝い事でなければ問題ないという考え方もあります。
葬儀や法事(友引と重ならない場合)は不成就日でも差し支えないとされています。
吉日と重なったときの考え方
ここがいちばん迷うところかもしれません。
一粒万倍日や天赦日、大安など「吉日」と不成就日が重なる日は、どうとらえればよいのでしょうか。
一般的には、次のような見方があります。
一つは、「不成就日の悪い縁起を吉日が打ち消して、プラスマイナスゼロになる」という考え方。
もう一つは「一粒万倍日は良いことも悪いことも万倍にするから、凶日と重なるとさらに良くない」という考え方です。
どちらにも確たる根拠はなく、最終的には「自分がどうとらえるか」が大切になります。
なお、吉日どうしの重なりについては「一粒万倍日と天赦日が重なる日の意味と過ごし方」でも詳しく解説しています。大切な記念日やどうしても外せない都合がある日が、たまたま不成就日だったとしても、「自分たちはこの日を選んだ」という納得感があれば、それでよいのです。実際に不成就日に入籍をした方でも、悪いことが続いたと感じていないという声は多く聞かれます。
現実的な日取りの決め方としては、自分の予定や家族の都合を優先し、そのうえで気になるようであれば開運カレンダーで吉凶を確認してみる、という順序がおすすめです。
気にしすぎないことの大切さ
不成就日に限らず、暦の吉凶は「縁起」として昔の人々が大切にしてきた知恵です。
けれども、1年の約13%が不成就日であることを思えば、すべてを避けるのは現実的ではありません。
「凶日だから」と必要以上に身構えるよりも、「今日はゆっくり過ごす日にしよう」と前向きにとらえるほうが、心は軽くなります。
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よくある質問
Q. 不成就日に結婚式を挙げてしまいました。大丈夫でしょうか
A. あとから知って不安になる方も多いですが、実際に不成就日に結婚式を挙げた方の多くが、とくに悪いことはなかったと感じています。
気持ちを切り替えて、これからの日々を大切にされることがいちばんです。
Q. 不成就日と一粒万倍日が重なった日は、何かを始めてもいいですか
A. 見方は分かれますが、一粒万倍日は「始めるのに良い日」、不成就日は「成就しにくい日」です。
どちらを優先するかは人それぞれで、どうしても気になる場合は他の吉日を選ぶという選択肢もあります。
Q. 毎月どのくらい不成就日がありますか
A. 旧暦の月ごとに決まるため、新暦では毎月3〜5日ほどです。
年間で約48日あり、1年の1割以上が不成就日にあたります。