【論文紹介】量子ボーカル理論〜祈りが効くロジックとは?!

音は私たちの日常生活に欠かせない要素であり、音楽から通信技術に至るまで、様々な形で私たちの生活を豊かにしています。

近年、音に関する研究は、量子力学の分野でも新たな展開を見せています。

本記事では、2020年3月に発表された音の量子ボーカル理論の研究から「音の量子理論とは何か」、そしてその理論がどのように応用され得るのか?また、長らくスピリチュアル的に語られてきた祈りの効果があるという量子力学的推察根拠について、最新の研究論文を紹介します。

全文掲載する必要はないかと思いますので、概要のみ解説し、論文そのものはリンク掲載します。

音の構成要素

ジョセフ・フーリエは、熱の分析理論において、関数を正弦波成分から分析する基礎を築きました。

彼はこの理論が、音楽の音の感じ方にも影響を与えると述べました。

ヘルマン・フォン・ヘルムホルツは、この考えを受け入れ、振動現象を正弦波の合成として解析する方法を推進しました。

彼は、耳がフーリエ解析を反映していると考え、これが自然の中での音の意味を解明する助けになるとしました。

フーリエ変換とは

フーリエ変換は、時間領域の信号を周波数領域に変換するための数学的な手法です。この変換により、信号を構成する基本波の周波数と振幅を分析することができます。フーリエ変換の基本式は以下のように表されます。

20世紀には、フーリエ変換がサンプリングと信号再構成の鍵とされてきましたが、フーリエ解析が音楽表現の最良の方法かどうかについて、物理学者の間で意見がわかれています。

そこで、デニス・ガボールは、音響学を新たな視点から解析するために量子論の数学を用いました。

フーリエとガボールのフレームワークは、音響現象の分析と合成に広く用いられています。

現実に私たちが音を説明する際には、フーリエ形式を使用せず、音源や特徴を基にしたより直感的な方法を選びます。

このアプローチは、音声学的な方法で、音をより具体的かつ分かりやすく説明することを可能にします。

音声学的アプローチを用いて音を詳細に説明する方法はないでしょうか?

これは、この方法が確立されてば、より直感的に音を理解する手助けとなります。

音は見えませんが、聴こえます。

また、この論文では量子論の視点から音響現象を解析することで、聴覚の不確かさや知覚の変化をモデル化する新しい方法を提示しています。

喜怒哀楽が含まれる声という存在

これまでも人類は科学、芸術、哲学の分野で、多くの研究者が音とその表現にどうアプローチするかについて議論してきました。

音を直接的な感覚体験として捉えるべきか、それとも音を生み出す物理的システムや遠くの相互作用に注目すべきか、という問いです。

この研究では、私たちの身体が音源に関連する表現と感覚に関連する表現の間の架け橋として機能する可能性があると考え、音の知覚、生成、調整に関する研究結果に焦点を当てています。

特に、人間の声を通じた音の具現化された表現について探求しています。

人の声には喜怒哀楽が確かに含まれています。

しかしそれを証明することも変換することも数式で表す事もできません。

音という概念そのものの仕組み

人間がどのように音を聞くか?ということを考える時、音は物理世界のカテゴリーに属するものとして認識されることが多いのが現状です。

音の知覚に関する研究は、リスナーが固体の音、電気音、気体の音、液体の音など、自発的にカテゴリーを作成することを示しています。

しかし、音を区別し、合成する際には、意識そのものが聴覚オブジェクトや聴覚イメージへと移るわけです。

これらは、耳から聴覚皮質へと投影される信号であり、映画のような時間軸のある表現となります。

音の空間表現について議論する際には、音のオブジェクトの概念も重要です。この概念は、音の現象学的記述をサポートし、質量の概念などを含めることができるわけです。

音を言葉で説明するのが難しい場合、声を模倣して音を表現する方が効果的な場合があります。

これは、声の模倣が音の知覚を調査する有用なツールであり、身体化された音の認知に役立つことを示しています。

非言語的な発声に関する研究は、人類が象徴的な発声を使用してコミュニケーションしていた可能性があることを示唆しています。

この論文では音をピースとして捉えて、構成要素を数学的に求めたものになります。

論文の全文と計算式、またPythonサンプルコードについてはこちらのページより。

論文全文のPDFリンク(外部サイトへ)

デニス・ガボールについて

デニス・ガボール(Dennis Gabor、1900年6月5日 – 1979年2月9日)は、ハンガリー出身の物理学者で、ホログラフィーの発明者として最もよく知られています。

彼のこの画期的な業績により、1971年にはノーベル物理学賞を受賞しました。

ガボールは、電子工学の分野で働きながら、情報理論や通信技術に関する研究を行っていました。1947年、彼は三次元画像を再現する方法としてホログラフィーを発明しました。ホログラフィーは、光の波の干渉パターンを利用して、物体の三次元的な像を記録し再現する技術です。当時はまだ実用化には至りませんでしたが、レーザー光源が開発された1960年代になって、その真価が認められるようになりました。

ガボールの研究は、光学だけでなく、情報理論、電子顕微鏡技術、テレビ技術など、幅広い分野に影響を与えました。特にホログラフィー技術は、芸術、データ記録、顕微鏡学、セキュリティなど、多岐にわたる応用が見出されています。

ガボールは、技術者としてだけでなく、未来学者としても活動し、科学技術が社会に与える影響についても積極的に発言していました。彼の業績は、現代の光学技術や情報技術に大きな足跡を残し、今日でもその影響は続いています。

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